2021.02.02
ヒルガオ科植物の他殖性 最も身近なヒルガオ科の植物はアサガオですが、アサガオは自分の花粉の受粉により種子を作ることのできる自殖性植物です。しかし、ノアサガオやサツマイモ栽培種のほとんどは、他人の花粉が受粉してはじめて種子を作ることができる他殖性です。この他殖性は自家不和合性と呼ばれますが、ヒル...
植物機能ゲノミクス部門(遺伝子実験施設)では、高等植物の生活環で起こる種々のイベントをゲノムワイドに研究することにより、遺伝子レベルで植物生理に迫るとともに、栽培作物の分子育種を目指しています。
三重大学 地域イノベーション推進機構 先端科学研究支援センターに、植物機能ゲノミクス部門が設置されています。近年、ゲノム研究や情報科学等の進展により、先端研究に要する技法や装置も飛躍的に進歩・高度化し、単独の研究者、研究室のみで対応するのは困難になりつつあり、当研究室のように大型研究機器と専門知識を有するスタッフを備えた研究支援組織の存在が必要不可欠になっています。
植物機能ゲノミクス部門(遺伝子実験施設 Molecular Biology Facilities)
植物機能ゲノミクス部門(遺伝子実験施設)の位置
世界的な食糧危機を乗り越えるには、病害や環境ストレスに強い植物を迅速に作り出さなければなりません。
多くの被子植物は自分の花での交配を抑制し他殖を促進する機構としての自家不和合性を有していますが、これが交配育種の妨げにもなっています(写真は、キダチアサガオに接ぎ木して開花促進したコガネセンガン(サツマイモ栽培種)です)。
アブラナ科野菜のF1ハイブリット育種では、採取前の種子が母体上で発芽してしまう穂発芽性を示す系統が多数存在しており採種性の低下が大きな問題になっています。