植物機能ゲノミクス

世界で初めて開発したエピジェネティクスを利用する育種法を駆使して様々なストレス耐性作物の作出に取り組んでいます。

植物機能ゲノミクス小林 一成 教授 Prof. Kobayashi Issei

植物機能ゲノミクス部門(遺伝子実験施設)では

高等植物の生活環で起こる種々のイベントをゲノムワイドに研究することにより、遺伝子レベルで植物生理に迫るとともに、栽培作物の分子育種を目指しています。

地球環境の急激な変化によって私たちの食料が危機に瀕しています。

地球環境の急激な変化は、生物的・非生物的ストレスを作物に与えており、世界の人口増加と新興国における畜産物の需要拡大を補いきれず、2050年には日本も深刻な食料争奪戦に巻き込まれる恐れがあります。この危機を乗り越えるには、これまでにない方法を用いて病害や環境ストレスに強い植物を迅速に作り出さなければなりません。

交配育種の妨げになっているものとは?

従来の植物育種は、DNAへの変異がランダムに起こることが制限要因となり、膨大な数の候補個体から優良個体を選抜する時間的・費用的に高コストな過程が必要不可欠でした。これに対して私たちが開発した技術では、エピジェネティックな変化を通して、目的とする生物的・非生物的ストレス耐性の鍵となる遺伝子群のみに発現変化を引き起こすことができます。この方法を用いれば、狙った形質にかかわる変異を選択的に獲得させることが可能であり、選抜過程を必要とせず、遺伝子組換えやゲノム編集とも全く異なる夢の技術と言えます。

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