植物医科学研究室に配属された後の流れは次のようになります。

・基礎研修と勉強会: 配属研究室が決定後、3月上旬に顔合わせが行われます。その際に、研究室で行われる演習に必要な基礎的知識に関して宿題が出されます。また、基本的な実験操作について上級生より指導を受けます。

・演習: 4月からの演習(ゼミ)が開始されます。通常1週前までに発表する論文とそのレジュメを提出しゼミに臨みます。3年次4月から7月は、上級生と大学院生とともに同じ教室で参加しますが、この演習は全て英語で作成、発表が行われます。その後、3年生だけが分かれて、日本語の論文、日本語の発表となり、後期の半ばから4年生が合流し、英語の論文を日本語で発表することになります。4年次には後期の半ばまで全て英語の演習に参加する事になります。

・病害診断: 近年の大学における研究環境では、実際に圃場等で発生する植物病害を診断する機会が少なくなっています。そこで個々の研究活動を開始する前に、実際に病害発生現場を訪れ、観察・採集を行い、菌の同定・分離、接種試験等を教員指導のもと実施します。最終的には、それぞれの防除法までを纏め、レポートを提出する研修会を行っています。学部学生の研究もこの課題を中心に進めて行く事になります。

・卒業論文: 3年生の6月に指導教員を9月頃を目処に自らの研究テーマを決定し、研究を開始します。担当教員によって異なりますが、中島の場合、卒業論文の他に上記の診断を逐次行う事になります。主に取り組んでいる内容については以下の通りです。

 フィリピン産バナナの新パナマ病およびシガトガ病の迅速検出および薬剤抵抗性系統検出に関する研究

 植物病原菌の分類学的研究

 薬剤耐性菌系統の同時迅速検出

 極東アジア産樹木病原菌の分類学的研究

 トマト病害の発生消長と分類学的研究

 アブラナ科植物の種子病害

 

大学院への入学

通常、年2回実施される本研究科の入学試験を受験することになります。その要項については、必ず最新の情報を入手してください。学部とは異なり、一人の自立した研究者として扱います。大学院における研究テーマは菌類の分類および多様性に関することであれば、最後までやり遂げることを条件に受け入れています。受験の前に必ず、教員とコンタクトをとり、詳細な打ち合わせを行うことを求めます。

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